第35話 「テッサの涙」

孤児院で暮らし始めたアンにとって、一番の喜びは授業に出られることでした。先生のミス・ケールはアンが勉強が良くできると褒めてくれ、皆に非礼を謝るきっかけを作ってくれました。でも、最初にけんかになってしまったエドナたちはアンを許そうとはせず、アンは再び一人孤立してしまいます。夜になって、テッサはエドナたちににらまれてしまったためにアンに冷たくした事を謝りますが、アンも頑なになってしまいます。困りきってかんしゃくを起こしたテッサは孤児院を出て行こうとベッドを抜け出しますが、暗い玄関に赤ん坊が置き去りにされているのを見つけるのでした。テッサは自分と同じように一人ぼっちにされた赤ちゃんに心を奪われます。初めて触れた赤ちゃんはとてもいい匂いがして、テッサは赤ちゃんの瞳が自分のお母さんの色と同じなことに気付くと、赤ちゃんにお母さんの名前をつけ優しく呼びかけるのでした。翌日、院長先生のカーライル女史は乳児院に赤ちゃんを引き取ってもらおうと相談に行きますが、乳児院にはもう新しく赤ちゃんを受け入れるゆとりがなく、仕方なく孤児院に連れて帰るしかありませんでした。院長先生は手際よく世話をして見せるアンに赤ちゃんを任せることにしますが、テッサは自分も手伝うと申し出ます。驚いた皆は甘ったれのテッサにはつとまらないと馬鹿にしましたが、テッサの決心は強く、とうとうアンと二人で赤ちゃんの世話を始める事になったのです。

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