第37話 「ひだまりに抱かれて」

アンはエドナの罠とも知らずに、プリンスエドワード島行きを断ってしまいます。夢にまで見た島を簡単にあきらめらるわけもないのですが、アンは身の上を訴えるエドナの涙を思いなんとか自分を納得させようとしていました。その時、遅れて部屋に戻ってきたエドナがアンがいることに気づかずに、アンをだましたことを仲間に得意げに話しだしたのです。怒りに駆られたアンはエドナに掴みかかると、そのまま二人は激しくけんかをはじめ、孤児院は大騒ぎになってしまいました。アンの怒りは院長室に連れて行かれても収まらず、エドナもまた本当のことを言おうとはしませんでした。すると院長先生は、罰として二人に食事の時や必要な時以外、互いに手をつないで過ごすように命じるのでした。アンもエドナも院長先生の命令に驚きますが、二人が互いに許しあえるようになるまで決して離れることは許されないと告げる院長先生の言葉に従うしかありませんでした。それでもアンは、お母さんに捨てられたというエドナの嘘をどうしても許す事ができません。それは一番ついてはいけない嘘だとアンがエドナに強く訴えると、エドナは顔をゆがめ、半分は本当の事だと深いため息をつきました。エドナの思い掛けないほど寂しげな横顔をのぞき見たアンは、ふと、たった一人エドナが信じている人形のジュディは、お母さんがエドナに作ってくれたのではないかと思いつくのでした。

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