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【2008年06月 バックナンバー】



第26話 「汽笛がきこえたら」


(2008年06月29日)

26.jpgミーナがカラブリアに向かっているらしいことを知り、名残を惜しむ間もなく農園に別れを告げて列車に飛び乗ったポルフィ。朝になって寝入ってしまったポルフィが目覚めると、乗り込んだ貨物列車ごとシチリア島に渡ってしまっていた。島でミーナを探すことにしたポルフィは、カターニャの市場にやって来る。魚売りの少年から近くの海で魚が取れることを聞いたポルフィは、自分も魚をとってお金に換えようと思いつく。潮溜まりで大きな魚を見つけ格闘していたポルフィの前に、見知らぬ少年マイケルがやってきた。マイケルが一緒に手伝ってくれたおかげでとうとう目当ての魚を捕まえることができると、ポルフィは市場に戻ってさっきの魚売りの少年にとれた魚を自慢する。しかしポルフィは、本当はよそ者が島の海で漁をしてはいけないことを知らなかった。ポルフィたちの後ろにはいつの間にか大きな体の男たちが睨みを利かせて立っていた。そしてそのまま、2人はトラックの荷台に乗せられ、島の大物ドン・マンシーニのところに連れて行かれてしまう。

第25話 「小さな街の小さな友情」


(2008年06月22日)

25.jpgなかなかミーナの情報が得られない焦りの気持ちを紛らわせようと、ポルフィは朝早くから一心に農園の仕事を手伝っていた。イラーリアはそんなポルフィを心配し慰める。マクシミリアンが町役場に貼り出したミーナのポスターを直していると、役場を訪れた町長のチェーザレがポルフィのことを尋ねていった。その頃マルティーニ農園では、イラーリアの父母のデュリオとグレタが、もしミーナが見つからなければこのまま農園に残らないかと朝食の席でポルフィに話していた。しかしポルフィは、2人に感謝の言葉を伝えながらも絶対にミーナを見つけ出すと決意を固くするのだった。街から戻ってきたマクシミリアンは、デイジーを車に乗せてくる。明るく積極的なデイジーにすっかり圧倒されてしまうポルフィ。デイジーは、街で働く自分の父の仕事場に遊びに行こうとポルフィに持ちかけるのだった。

第24話 「笑顔の帰る場所」


(2008年06月15日)

24.jpgポルフィはイラーリアとレベッカを何とか仲直りさせたいと思い、イラーリアをカリスト屋敷の近くまで引っ張っていくが逃げ出されてしまう。マクシミリアンから「そんなに簡単じゃない」と言われてしまい、ポルフィは悔しい気持ちのまま一人で屋敷に向かうが、レベッカもまた中に閉じこもったままポルフィの呼びかけに応えてはくれなかった。翌朝、張り切って働くポルフィをイラーリアが町に誘ってくれる。イラーリアは立ち寄ったカフェでポルフィに昨日のことを謝ってくれたが、どうしてレベッカと会わないのかと聞かれても、マクシミリアンが言っていたように「簡単ではない」と話すだけだった。すっかり自信を無くしてしまっているイラーリアだが、レベッカの方も本当は会いたいのだと分かれば、2人はきっとまた友だちに戻れると思うポルフィ。それは、口では会いたくないと言うレベッカが、一度壊してしまったイラーリアとお揃いの人形を、今でも大切に飾っていたからだった。難しく考える大人たちを前に、ポルフィは一計を案じる。

第23話 「ひび割れた人形」


(2008年06月08日)

23.jpg電車で乗り合わせたマクシミリアンに連れられて、マクシミリアンの恋人イラーリアの住むマルティーニ農園に泊めてもらったポルフィ。農園の周りには手入れの行き届いた花々や豊かな果樹園が広がっていた。裏庭でヤギを見つけたポルフィは乳絞りを手伝わせてもらうが、ミーナやと一緒に幸せに暮らしていた時のことを思い出してしまう。朝食の席で、ポルフィはマクシミリアンや農場の主人デュリオ、グレタらに勧められて、しばらく滞在してミーナを探すことにする。ポルフィと一緒に車で町に買い物に出たイラーリアは、農園の周りに広がるオリーブ畑や小高い丘に立つ城の廃墟を案内してくれたが、ポルフィがオリーブの収穫を手伝ってくれたザイミスのことを話すと、イラーリアは友だちと言う言葉に暗い表情になるのだった。

第22話 「線路はつづくよ」


(2008年06月01日)

22.jpg小さな駅のホームで、ポルフィは楽しそうな家族連れや旅行者を寂しさを感じながら眺めていた。やって来た電車に乗ろうとすると、元気な少女がポルフィを押しのけて先に入っていってしまう。ポルフィは少女にあきれながら続いて車内に入ると、中年の夫婦の隣の席を譲ってもらう。窓から見えるイオニア海の美しい眺めや一面のひまわり畑に見とれるポルフィ。いつの間にか寝入ってしまったポルフィは、ひまわり畑にいるミーナの夢を見る。終点についても目を覚まさないポルフィを起こしてくれたのは、さっきのおてんばな少女だった。デイジーと名乗った少女は、父親に会いに行くために一人旅をしていると話す。ポルフィが自分も妹を探していることを伝えると、デイジーはどんどん周りの人にミーナの事を聞いてくれた。ポルフィはそんなデイジーの活発な姿に、ふとアレッシアのことを思い出すのだった。